金融大手のモルガン・スタンレーは最新の調査報告で、CATL製のバッテリーが劣化耐性において競合他社を圧倒しているとするテスト結果を発表しました。エネルギー貯蔵システム(ESS)市場が2026年に900GWhを超えると予測される中、実際の運用における「寿命」と「信頼性」が企業の命運を分けると指摘しています。
1. 実走行テスト:200万km後の驚異的な維持率
モルガン・スタンレーは、中国の主要4都市で運用されているシェアモビリティ(EV 12モデル、計100台)を対象に、実際の走行データをサンプリング調査しました。
- 走行距離: 200万km(125万マイル)走行後
- CATL製(モデル11、12): 航続距離 約400kmを維持。
- 競合他社: 航続距離 350km以下まで低下。 この結果は、CATLのバッテリーが実環境下で極めて緩やかな劣化カーブを描くことを証明しています。
2. 定置用蓄電池(ESS)での実績:14年無交換の信頼性
報告書では、中国最古級の大規模蓄電プロジェクト「張北国家実証プロジェクト」の事例を挙げています。
- 唯一の無交換: LFP(リン酸鉄リチウム)電池サプライヤー4社のうち、CATL製のみが14年間一度も交換されずに稼働を継続。
- 残存容量: 14年間の連続運転後も90%以上の容量を維持し、試験セルでは6,000回以上の充放電サイクルを達成しました。
3. 次世代の柱:587Ah大型セルと12,000サイクル技術
CATLは、2025年6月から量産を開始した587Ah大型セルにより、さらなる市場支配を狙っています。
- 長寿命設計: 福建省の錦江プロジェクト等で、業界初となる12,000サイクル(1日1.5〜2サイクルで20年以上の耐用年数に相当)を実現。
- 生産効率: 済寧拠点の最新ラインでは、セル1個あたり2秒未満という驚異的なスピードで生産。独自技術により生産コストを42%削減しつつ、欠陥率をPPB(10億分の1)レベルに抑えています。
4. 財務面から見る信頼性:保証引当金の低さ
CATLの品質に対する自信は、その財務指標にも表れています。
- 保証引当金比率: 3.8%(2024年実績)
- 実際の請求率: わずか0.2% この乖離の小ささは、製品が理論上の設計寿命を実際に全うしていることを示しており、中国のエネルギー貯蔵部門で最も低い水準となっています。


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