中国の複数の大手リン酸鉄リチウム(LFP)メーカーが、需要の急増により供給が逼迫していることを受け、価格を引き上げ、または引き上げを計画していることが明らかになりました。
これは、電気自動車(EV)とエネルギー貯蔵(ESS)システム市場の拡大が、LFPという主要バッテリー材料のサプライチェーンに直接的な圧力をかけ始めていることを示しています。
💰 価格引き上げの背景と具体的な動き
LFPメーカーは、原材料コストの上昇と生産能力の限界に直面しており、価格調整は避けられない状況となっています。
1. 価格調整の具体的な内容
- 値上げ幅: 複数の大手LFPメーカーが、LFP製品ライン全体の加工費を1トン当たり3,000人民元(約420米ドル)値上げすることを発表、または計画しています。
- 実施時期: ある企業は2026年1月1日からの値上げを計画しており、別の大手企業はすでに2025年11月1日より値上げを実施しています。
- 価格水準: 2025年12月1日時点で、動力電池用LFP材料のスポット価格は1トンあたり39,950人民元、エネルギー貯蔵用途向けは1トンあたり36,950人民元でした。
2. 供給逼迫の要因
- 需要の増加: EVおよびエネルギー貯蔵システムの需要が大幅に増加しています。LFPは、そのコスト優位性と安全性から、特に普及価格帯のEVや大規模ESSで主流の正極材料となっています。
- 稼働率の限界: 需要増の恩恵を受け、LFP生産者の有効稼働率は現在95%を超えており、大手企業の中にはフル稼働しているところもあります。これは、短期的な供給余力がほとんどない状態を示しています。
- コスト上昇: LFP材料自体のコスト上昇も、加工費の値上げの要因となっています。
🌐 関連情報と市場への影響
このLFP価格の動向は、世界のバッテリーおよび関連市場に広範な影響を及ぼす可能性があります。
EVおよびESS市場への影響
- LFPは、CATLやBYDなど中国の大手メーカーが主導する、特に低〜中価格帯のEVの主流技術です。LFPのコスト上昇は、これらの車種の価格競争力に影響を与える可能性があります。
- 大規模ESS市場(電力グリッド向け)は、コスト競争が極めて激しい分野です。LFP価格の上昇は、電力会社やプロジェクト開発者にとって貯蔵コストの増大を意味し、再生可能エネルギープロジェクトの経済性に影響を与える可能性があります。
- ただし、業界関係者は、この値上げはLFP生産者にとって妥当な要求であるとしつつも、最終的な結果は交渉次第であると見ています。
出典:https://cnevpost.com/2025/12/02/chinese-lithium-producers-raise-prices/


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