韓国のバッテリーメーカーである SKオン と米国の自動車大手 フォード・モーター は、米国における共同バッテリー生産のための合弁事業 BlueOval SK を終了し、資産を分割することで合意しました。
📅 主な出来事と背景
- 発表日: 2025年12月11日
- 合弁事業の設立: 2022年に、両社は米国で共同バッテリー工場を建設するために総額 114億ドル を投じる計画を発表しました。
- 背景:
- 電気自動車(EV)需要の減速: 米国市場におけるEV販売の伸びの鈍化。
- 米国の補助金喪失: EV購入者向けの 7,500ドル の税額控除が2025年9月30日に期限切れとなったことが、フォードのCEOジム・ファーリー氏により、EV販売の約50%減少の可能性として予測されています。
- SKオンの財務状況: 2025年7~9月期の営業損失は 1,248億ウォン(約8,472万ドル)となり、EVバッテリーの出荷減速により前四半期(664億ウォン)のほぼ2倍に悪化しました。
- SKオンの戦略的転換: 市場の変化に迅速に対応し、北米でのエネルギー貯蔵システム(ESS)事業を加速すること。
🤝 資産分割の内容
| 工場所在地 | 新しい所有者 | 運営状況 |
| ケンタッキー州 (Kentucky) | フォード・モーター(子会社が完全所有) | フォードが完全所有へ |
| テネシー州 (Tennessee) | SKオン(完全所有) | SKオンが単独で運営、生産開始スケジュールは柔軟 |
🔋 SKオンの新たな注力分野
SKオンは、EV需要の低迷を補うため、以下の成長分野に注力します。
- エネルギー貯蔵システム(ESS)事業
- 北米でのESS事業を加速し、データセンターなどの施設に電力を供給するESSバッテリーに注力。
- 2025年9月には、米国のフラットアイアン・エナジー・デベロップメントと、ESS向け リン酸鉄リチウム(LFP)電池 の供給契約を締結しています。
- 財務構造の改善
- 今回の再編により、負債と固定費が大幅に削減され、財務構造と収益性が改善される見通しです。
- 既存事業の競争力強化
- バッテリー事業の生産性とコスト競争力を強化します。
🇰🇷 その他の韓国バッテリーメーカーの動向
LGエナジーソリューション (LG Energy Solution) やサムスンSDI (Samsung SDI) など、他の韓国の主要バッテリーメーカーも、米国の補助金段階的廃止を受け、EVバッテリー生産ラインの一部をESS生産に転用 する動きを見せています。これは、自動車用バッテリーとESS用バッテリーが化学的性質が似ているため可能な戦略です。


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