Ampere、次世代EV向けコバルトフリー「LXMO™」バッテリー開発でStratus Materialsと共同契約

Battery主要部材

ルノー・グループのEVおよびソフトウェア専業メーカーである**アンペア(Ampere)は、米国の先進リチウムイオン電池向け高エネルギーコバルトフリー正極活物質(CAM)開発企業であるストラタス・マテリアルズ(Stratus Materials Inc.)**と、**共同開発契約(JDA)**を締結しました。

この提携は、将来のルノー・グループの電気自動車(EV)向けに、革新的なコバルトフリーのLXMO™(リチウムXマンガン酸化物)バッテリー技術を適用することを目的としています。

🔋 LXMO™テクノロジーの特長とメリット

LXMO™バッテリー技術は、既存の主要なバッテリー技術であるNMC(ニッケル・マンガン・コバルト)とLFP(リン酸鉄リチウム)の利点を組み合わせた、次世代のソリューションとして期待されています。

特徴LXMO™(リチウムXマンガン酸化物)NMC(ニッケル・マンガン・コバルト)LFP(リン酸鉄リチウム)
エネルギー密度高い(NMCと同等かそれ以上)高い標準的
コスト低い(LFPと同等)高い低い
酷使耐性高い(LFPと同様)標準的高い
コバルト使用コバルトフリー使用コバルトフリー
パックエネルギー密度NMC/LFPベースの最大2倍を達成する可能性標準的標準的

【主なメリット】

  • 航続距離の延長とコスト削減: 高いエネルギー密度と低いコストの組み合わせにより、より低コストで航続距離の長い、より安全な車両の実現が可能になります。
  • サプライチェーンの簡素化: 高価で地政学的リスクが高いコバルトを使用しないため、サプライチェーンの複雑性や環境への影響を軽減できます。
  • 安全性: 過酷な使用に対する耐性が向上し、安全性も高まります。

🗓️ アンペアのバッテリー戦略における位置づけ

このコバルトフリーLXMO™技術の採用は、アンペアのバッテリー戦略における**「第3のステップ」**として位置づけられています。

  1. 第1ステップ: 高密度のNMC技術
  2. 第2ステップ: 2026年にルノー車に導入予定のLFP技術
  3. 第3ステップ: 高エネルギー**コバルトフリー(LXMO™)**技術

LXMO™は、まずフランス・ラルディに新設されたアンペアのバッテリーセルイノベーションラボでテストされ、ルノー・グループのEV競争力強化に貢献することが目指されます。

🤝 両社のコメント

  • アンペア社 ニコラス・ラケット氏(車両&パワートレインエンジニアリング担当副社長):「ストラタス社のLXMO™ CAMは、性能、コスト、安​​全性、そしてサイクル寿命の独自の魅力的な組み合わせにより、アンペア社の注目を集めています。」
  • ストラタス・マテリアルズ ジェイ・ウィテカー氏(CEO):「アンペア社とルノーグループがLXMO™を将来の車両ポートフォリオへの導入候補として選定したことを大変嬉しく思います。」

📝 関連情報

  • LXMO™(リチウムXマンガン酸化物): Xには特定の金属が入りますが、主に高電圧で動作する**マンガン酸リチウム(LMO)**系の構造をベースに、高性能化を図ったカソード材料と見られます。マンガンは資源量が比較的豊富で安価であり、コバルトフリー化の有力な選択肢の一つです。
  • ストラタス・マテリアルズ: 米国に拠点を置く企業で、LXMO™の開発と商品化に注力しています。ビジネスモデルは、既存の大手CAMメーカーやユーザーと提携し、LXMO™を製造・販売するライセンスパートナーシップです。
  • アンペア(Ampere): ルノー・グループから誕生した、欧州初のインテリジェントEV専業メーカーです。

この共同開発契約は、EVメーカーであるアンペアが、環境負荷とコストを低減しつつ、航続距離や安全性の向上といった性能面で大幅な改善をもたらす革新的なバッテリー材料の採用に積極的に取り組んでいることを示しています。

出典:https://www.stratusmaterials.com/news/11

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