米国ブラウン大学とパナソニック エナジー株式会社は、リチウムイオン電池の材料診断解析に関する産学連携の共同開発を開始しました。
🔑 開発の主要な目的
- 高耐久・高出力セルの実現に向けた次世代の材料開発を加速すること。
- 電池の充放電等に伴う材料劣化メカニズムを解析する新たな手法を確立し、その原因を特定すること。
- 得られた知見を次世代材料開発に生かし、高耐久性(長寿命化)と高出力化を両立したリチウムイオン電池を実現すること。
🔋 求められる性能と用途
近年、リチウムイオン電池はモビリティの電動化(EVなど)に加え、データセンターのバックアップ用蓄電池など、社会インフラとしての役割を担い、用途が拡大しています。これにより、従来の高容量化に加えて、高出力化(EVの急速充電対応など)や長寿命化が強く求められています。
🔬 技術的背景と各社の強み
💡 リチウムイオン電池の劣化メカニズム(関連情報)
リチウムイオン電池は、充電・放電の繰り返しによって徐々に性能が低下します。主な劣化要因としては、以下のようなものが挙げられます。
- SEI膜(固体電解質界面膜)の形成と成長:負極表面に生成される膜で、リチウムイオンの消費(可用量の低下)や内部抵抗の増大を引き起こします。
- 電極材料の構造変化・容量喪失:正極や負極の活物質が充放電に伴い劣化し、クラックの発生や導通不良が生じること。
- 電解液の分解:化学反応によるガスの発生や、SEI膜の異常生成につながること。
本共同開発は、これらの長期使用における劣化メカニズムを詳細に解析し、材料レベルで耐久性を向上させることを目指しています。
👩🔬 ブラウン大学(Feng Lin准教授研究室)の貢献
- 先進的な電池材料解析技術:先進材料やセル診断解析などを活用し、電池材料の劣化挙動を体系的に解明する技術に精通しています。
- 特に、Feng Lin准教授は、先進電池、エネルギー技術のための重要材料、電気化学システム、シンクロトロン放射光特性評価などの研究分野で知られています。
🏭 パナソニック エナジーの貢献
- 円筒形リチウムイオン電池の開発・生産に関する知見:米国で初めてギガワット規模でリチウムイオン電池を生産した実績を持ち、高性能で安全な電池を長期にわたり市場に提供してきた経験があります。
両者の知見を組み合わせることで、劣化解析手法を確立・推進し、次世代の電池性能進化を加速させることが期待されています。
⏭️ 今後の展望
この連携によって得られる高耐久・高出力化の技術は、電気自動車の急速充電や、データセンターのバックアップ用蓄電池など、大電流の入出力が求められる過酷な条件下での安定動作を実現し、多様な分野でのリチウムイオン電池の適用範囲拡大に貢献します。
出典:chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://news.panasonic.com/uploads/tmg_block_page_image/file/35894/jn251030-5-1.pdf


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