中古EV査定「走行距離」から「電池の健康」へ — 豪モーターポイントがバッテリー診断を全国展開

Battery技術

英国最大の独立系中古車ディーラーであるモーターポイントは、中古EVの購入検討者が抱く「バッテリー劣化」への不安を解消するため、ジェネレーショナル(Generational)社と提携し、バッテリー健全性テストを全21店舗および2つの車両準備センターで本格導入しました。

主要な実績とデータ

  • 販売スピードの向上: 試験導入の結果、バッテリー診断証明書を付帯した車両は、未実施の車両に比べて平均4日早く売れることが実証されました。
  • 高い健全性: これまでテストされた1,500台以上のEVおよびPHEV(プラグインハイブリッド)のデータによると、平均健全性(SoH)は96.6%と非常に高い水準でした。
    • 97%の車両がSoH 90%以上を記録。
    • 36%の車両がSoH 99%以上を記録。
  • 販売基準の設定: モーターポイントは今後、バッテリー評価が「非常に良好(Very Good)」以上のEVのみを販売する方針を固めました。

関連情報と重要ポイント

1. 診断の仕組み:OBDポートを活用

診断には、車両のOBD(車載式故障診断装置)ポートに接続する小型デバイスを使用します。

  • 迅速な分析: 数分でバッテリー管理システム(BMS)からデータを抽出し、メーカー基準やジェネレーショナル社独自のデータベースと照合します。
  • 透明性の確保: 診断結果は顧客向けの「証明書」として発行され、現在の容量(%)だけでなく、実用的な航続距離の予測メーカー保証の残り期間も明示されます。

2. 「バッテリー状態」が中古市場の新基準に

内燃機関車において「走行距離(Mileage)」が価値基準であったように、EV時代では「バッテリーの健全性(State of Health / SoH)」が最も重要な査定基準となりつつあります。

  • 消費者の懸念: 英国の調査では、中古EV購入者の最大の懸念事項は「高額なバッテリーの交換費用」です。
  • 信頼の構築: 第三者機関によるデジタル証明書を標準化することで、中古EVの資産価値を安定させ、市場全体の流動性を高める狙いがあります。

3. モーターポイントの規模感

モーターポイントは常時6,000台以上の在庫を抱え、年間65,000台以上の車両を販売準備(プレパレーション)する規模を誇ります。この大手が全国展開に踏み切ったことは、英国の中古EV市場における「透明性の標準化」を加速させる動きとして注目されています。

出典:https://www.am-online.com/news/motorpoint-rolls-out-ev-battery-health-testing-nationwide

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