電気自動車専門ワークショップのEVクリニック(クロアチアおよびベルリン拠点)が実施した調査により、テスラ車の主要バッテリーサプライヤーであるパナソニックとLGの製品間に、耐久性と修理可能性に関して大きな品質差があることが明らかになりました。
📊 調査結果のハイライト
| 比較項目 | パナソニック(米国製) | LGエナジーソリューション(中国南京製) |
| バッテリー化学 | NCA(ニッケル・コバルト・アルミニウム) | NCM811(ニッケル・コバルト・マンガン) |
| 推定寿命 | 最大40万キロメートル | 約25万キロメートル |
| 修理の可能性 | 走行距離25万km程度で1セルの故障にとどまることが多く、修理可能。 | 複数のセルが極端に劣化しており、修理不可能なケースが90%以上。経済的に修理不可能。 |
| 故障の特徴 | 通常、単一セルの故障が主。 | 複数の不良セル、極めて高い内部抵抗のセルが多数含まれ、連鎖的な故障が発生。 |
🚨 LG製バッテリーパックの深刻な問題点
EVクリニックの報告は、テスラ Model 3およびModel Yに使用されているLG製NCM811バッテリーパック(中国南京製)の品質に懸念を表明しています。
- 高い故障率と短い寿命: LG製バッテリーパックは、パナソニック製に比べて寿命が著しく短いことが実証データで示されています。
- 修理の非経済性: 不良モジュール内のセルの劣化は修復可能な範囲を超えており、単一セル交換後も残りの劣化セルが連鎖的に故障するため、修理が経済的に成り立たないとされています。EVクリニックはLG製セルを「控えめに言っても、セルは壊滅的だ」と表現しています。
🇯🇵 パナソニック製バッテリーの優位性
一方で、パナソニックの米国製NCAバッテリーパックは、耐久性においてLG製を大幅に上回る結果となりました。
- 長寿命: 最大40万kmという長い寿命が見積もられています。
- 高い修理可能性: 故障が単一のセルに留まることが多く、修理による復旧が容易で経済的であるとされています。
関連情報:バッテリー化学の違い
今回の比較で大きな差が出た要因の一つに、バッテリーの正極材料の化学的組成が挙げられます。
- NCA (パナソニック): ニッケル含有量が高く、エネルギー密度と長寿命性に優れることが特徴です。テスラが初期から採用しているバッテリー化学です。
- NCM811 (LG): ニッケル(N):コバルト(C):マンガン(M)の比率が8:1:1と、ニッケル含有量を極めて高めたタイプです。コバルト(高価なレアメタル)の使用量を減らし、コスト削減とエネルギー密度の向上を目指した化学ですが、一般的に熱安定性やサイクル寿命の維持に課題を抱えやすいとされています。
この調査結果は、バッテリーサプライヤーや製造国の違いが、最終的な電気自動車の長期的な信頼性と維持コストに大きな影響を与えることを示唆しています。
出典:https://batteryindustry.net/teslas-panasonic-batteries-outperform-lg-in-durability/


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