サムスンSDIとKGM、次世代EVバッテリー共同開発で提携 ― 「46シリーズ」採用へ

Battery用途

2025年12月22日、サムスンSDIとKGMはソウルのサムスンSDI本社にて、**次世代EVバッテリーパックの共同開発に向けた業務協約(MOU)**を締結しました。この提携は、韓国国内の有力なセルメーカーと自動車メーカーが手を組み、グローバルな電動化シフトを加速させる重要な一歩となります。

1. 提携の核心:46シリーズ円筒形バッテリー

今回の共同開発で中心となるのは、直径46mmの**「46シリーズ」円筒形バッテリーセル**です。

  • 次世代の標準: テスラが採用した「4680」規格をはじめ、現在のEV市場で最も注目されているフォームファクタです。
  • KGMへの供給: 開発されたパックは、今後KGMが発売する大型SUVを含む次世代EVモデルに搭載される予定です。

🚀 採用される最先端技術のポイント

サムスンSDIが誇る独自のバッテリー技術が投入されています。

技術項目内容とメリット
SCN負極材独自の「シリコンカーボンナノ複合体」を採用。シリコンの弱点である膨張(スウェリング)を抑制し、長寿命化と高容量を両立。
ハイニッケルNCA正極に高容量な「ニッケル・コバルト・アルミニウム」を使用し、エネルギー密度を最大化
タブレス構造電流の通り道(タブ)をなくし、電極全面を導電体とする設計。内部抵抗を大幅に低減し、急速充電と高出力を実現。
高度な熱管理熱拡散を抑える新構造と精密な製造プロセスにより、火災リスクを低減し安全性を向上

💡 提携の背景と戦略的意義

今回の提携には、両社の「成長」と「脱・中国依存」という共通の思惑があります。

  • KGMの戦略:これまで中国企業(BYDなど)への依存度が高かったEVサプライチェーンを、韓国国内のサムスンSDIへと多角化。これにより、プレミアムモデルに不可欠な高性能なNCM/NCA系バッテリーの安定確保を狙います。
  • サムスンSDIの戦略:主力である「角形バッテリー」に加え、「46シリーズ円筒形」を第2の成長エンジンに据えています。KGMを国内の主要顧客として確保することで、量産実績(テストベッド)を積み、グローバル市場でのリーダーシップを強化します。
  • 中長期的な協力:単なる製品供給に留まらず、次世代技術の共同研究、グローバル市場でのブランド戦略、新製品の企画まで踏み込んだ広範なパートナーシップを目指しています。

💡 補足:46シリーズの市場予測

業界の予測では、46シリーズの市場規模は2025年の155GWhから、2030年には650GWh(年平均成長率33%)まで急拡大すると見られており、今回の提携はその覇権争いにおける重要な布石となります。

出典:https://www.koreatimes.co.kr/business/companies/20251223/samsung-sdi-kgm-to-develop-next-gen-ev-battery-packs

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