SKオン、中国合弁の株式交換で事業体制を「リバランス」

マーケット情報

韓国のバッテリー大手**SKオン(SK On)は、中国のパートナーであるEVE Power Hongkong(億緯動力香港)**との電気自動車(EV)用バッテリー合弁事業において、「ポートフォリオ・リバランス」戦略の一環として、株式交換を行うと発表しました。この再編は、SKオンが中国市場の状況に迅速に対応し、事業運営の柔軟性を高めることを目的としています。

📰 主要なポイント

  • 当事者と目的:
    • SKオン(SKイノベーションの完全子会社)とEVE Power Hongkong(中国のバッテリー大手EVE Energyの関連会社)が関与。
    • 目的は、SKオンが中国市場の状況と顧客需要に迅速かつ柔軟に対応できるようにすること。
  • 合弁事業の設立:
    • 両社は中国市場でのプレゼンス強化のため、以下の2つの合弁会社を設立していました。
      • 恵州EVEユナイテッド・エナジー(EUE):2018年設立。
      • SKオン江蘇(SKOJ):2019年設立。
  • 従来の所有比率:
    • SKオンはEUEの株式 49%、EVE Powerが残りを保有。
    • SKオンはSKOJの株式 70%、EVE Powerが残りの 30% を保有。
  • 株式交換の内容と結果:
    • 両社は保有する株式を交換し、以下の体制になります。
      • SKオンがSKOJを100%完全子会社化
      • EVE PowerがEUEを100%完全子会社化
    • 取引額: SKオンはEUE株式49%(4,759億ウォン)を譲渡し、EVE PowerはSKOJ株式30%(4,347億ウォン)を譲渡。
    • 差額決済: 評価額の差により、SKオンはEVE Powerから412億ウォン(約3,240万ドル)を受け取る予定。
  • 実行時期: 2026年2月28日に株式譲渡が完了する予定。

🔗 関連情報・背景

  1. 中国パートナーEVE Energy(億緯鋰能)について:
    • EVE Energyは、中国の有力なリチウム電池メーカーの一つで、特に円筒形バッテリーやリン酸鉄リチウム(LFP)バッテリーの分野で強みを持っています。
    • この株式交換の結果、EUE(恵州EVEユナイテッド・エナジー)はEVEグループの完全な管理下に入り、中国国内市場でのLFPなどの事業展開に特化する可能性が高まります。
  2. SKオンの戦略的意図:
    • SKオンがSKOJ(SKオン江蘇)を完全子会社化することで、経営の意思決定プロセスを簡素化し、中国市場の急速な変化(例:EV補助金の変化、LFP技術の台頭)や特定のグローバル顧客からの需要に迅速かつ柔軟に対応できるようになります。
    • 合弁事業の段階では、意思決定に両社の調整が必要でしたが、完全子会社化により、SKオンのグローバル戦略にSKOJの生産体制をより密接に統合することが可能になります。
  3. グローバルなポートフォリオ・リバランスの背景:
    • SKオンは、特に北米市場でのプレゼンスを急速に拡大しており(例:ジョージア州、フラットアイアン・エナジーとのESS事業提携)、グローバルな投資とリソース配分を見直しています。
    • 今回の「ポートフォリオ・リバランス」は、中国事業の一部を完全にコントロール下に置く一方で、EVE Powerの強みである領域(LFPや特定用途)を譲ることで、事業の選択と集中を進める動きと解釈できます。

考察

今回の株式交換は、SKオンが中国という巨大ながら競争の激しい市場において、自社のハイニッケル系バッテリー技術と**グローバルな顧客(特に欧米)**への供給戦略に完全に合致するよう、事業体制を最適化する動きと見られます。

出典:https://koreajoongangdaily.joins.com/news/2025-11-20/business/industry/SK-On-Chinese-partner-to-swap-stakes-in-battery-JVs/2459447

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