LGエネルギーソリューション(LGES)は、コスト競争力と安全性の高いリン酸鉄リチウム(LFP)バッテリーを、韓国国内の工場でエネルギー貯蔵システム(ESS)向けに量産する計画を発表しました。これは、LGESがグローバルESS市場で優位性を確立するための重要な戦略的転換点となります。
📅 韓国でのLFP量産計画
| 項目 | 詳細 |
| 生産拠点 | 韓国、忠清北道 梧倉エネルギー工場 |
| 着工時期 | 2025年末まで |
| 稼働開始 | 2027年(本格稼働予定) |
| 初期生産能力 | 1ギガワット時(GWh)(需要に応じて拡大予定) |
| 位置づけ | 梧倉工場は、LGESの**全製品開発・製造における「マザー工場」**として機能。 |
🌍 LFPバッテリーの重要性とLGESの強み
1. LFPバッテリーの優位性
LFPバッテリーは、ニッケル・コバルト・マンガン(NCM)バッテリーと比較して、以下の点でESS用途で特に優位性を持っています。
- コスト競争力: 原材料費が安価であるため、システム全体のコストを抑えることができます。
- 安全性: 熱安定性が高く、発火や火災のリスクが低いという特性があり、ESSのような大規模な貯蔵システムに適しています。
- 市場浸透: 現在、世界のESS市場の90%以上がLFP技術に依存しています。
2. 非中国企業としての先行
LGESは、ESSに使われるLFPバッテリーの量産体制を確立している唯一の非中国企業です。
- グローバルな生産体制: 2024年に中国・南京工場でLFPバッテリーの生産を開始し、2025年6月には米国・ミシガン工場にも生産ラインを増設するなど、グローバルな生産拠点を整備しています。
- 受注残高: 2025年第3四半期末時点で、同社の累積受注残高は120 GWhに迫る規模であり、旺盛な需要を背景に事業を拡大しています。
🇰🇷 国内生産の意義と相乗効果
LGESが韓国の梧倉工場をLFPバッテリー生産の拠点とすることには、以下のような重要な意味があります。
- エコシステムへの貢献: 「韓国のESS産業エコシステムが大きく飛躍するための出発点となる」と位置づけられており、国内のサプライチェーンと公共部門への参画による相乗効果が期待されています。
- 技術・経済発展: LFPバッテリーの生産、組立、試験を国内で行うことで、量産技術とノウハウを共有し、韓国の産業と経済の発展に貢献することが見込まれます。
- 運用信頼性の向上: 長時間運用されるESSの信頼性を高めることにも貢献します。
この国内量産計画は、LGESが成長著しいESS市場で、コストと安全性の両面で優位なLFP技術を非中国サプライヤーとして主導し、グローバル市場での競争力を一層強化する戦略的な動きと言えます。


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