中国の中国石油化工集団(シノペック)と、韓国のLG化学は、**ナトリウムイオン電池(SIB)**の主要材料(正極材および負極材)に関する共同開発契約を締結しました。
この戦略的提携は、資源の入手しやすさやコスト効率に優れるSIB技術の商業化を加速し、主に中国および世界市場のエネルギー貯蔵システム(ESS)や低速電気自動車への応用を目指すものです。
🔋 関連情報:ナトリウムイオン電池(SIB)の重要性と市場動向
| 分野 | 詳細 | 補足情報・関連動向 |
| SIBのメリット | 資源の入手しやすさとコスト効率でリチウムイオン電池を大きく上回る。安全性の向上と充電速度の高速化も実現。 | ナトリウムはリチウムと異なり、特定の地域に偏在せず、海水などから安価に採取可能(コモンソルトの主成分)。希少資源であるコバルトやニッケルが不要な点も大きなコスト優位性となります。 |
| 性能面の特徴 | 低温環境下でも優れた容量維持率を維持し、特にリン酸鉄リチウム(LFP)電池を凌駕する性能を持つ。 | SIBはエネルギー密度ではリチウムイオン電池に劣るものの、安全性、充放電サイクル寿命、急速充電性能などの点でESSや小型モビリティに適しており、LFPの代替技術として急速に実用化が進んでいます。 |
| 市場予測 | 中国のSIB市場は、2025年の10GWhから2034年には292GWhへと、**年平均約45%**の成長が見込まれている。 | 2030年には、中国が世界のSIB生産量の90%以上を占めると予測されており、この提携は成長著しい中国市場を強く意識した動きです。 |
| 企業戦略 | シノペックは、世界をリードするクリーンエネルギー・化学企業を目指し、クリーンエネルギーと先進化学材料の主要サプライヤーとなることを目標としています。 | LG化学は、バッテリー材料の世界的リーダーとして、次世代バッテリー材料の開発を共同で推進し、事業ポートフォリオの強化を図ります。 |
💡 まとめ
シノペックとLG化学の提携は、次世代バッテリー開発競争において**「脱リチウム」の動きを加速させるものです。ナトリウムイオン電池は、リチウムイオン電池(特に高ニッケル系)の抱える資源リスクと高コストの課題を解消し、特に価格競争が激しいESS市場や低速EV市場**で大きな役割を果たすことが期待されています。この提携は、両社の技術力と供給能力を結集することで、SIB技術の迅速な商業化とグローバル展開を推進する重要な一歩となります。


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