ProLogium、九州電力、中山鉄工が提携。全固体電池搭載の次世代建機をCES 2026で発表

Battery技術

2026年1月6日、次世代電池のリーダーであるProLogium(プロロジウム)は、CES 2026において、九州電力および中山鉄工所との戦略的提携を発表しました。

全固体電池を「建設機械(建機)」に搭載するという、産業界の脱炭素化を加速させる画期的な取り組みです。ニュースの要点に関連情報を加えてまとめます。


ProLogium・九州電力・中山鉄工:全固体電池で建設機械のゼロエミッション化を牽引

1. 3社連携による垂直統合モデル

今回の提携は、上流から下流までを網羅した協力体制が特徴です。

  • ProLogium: 世界最先端の全固体リチウムセラミック電池セルを提供。
  • 九州電力: 電池の監視・制御技術を活かし、建機向け「24V全固体電池モジュール」を設計。
  • 中山鉄工所: ゼロエミッション建機(砕石機など)への統合と製品化を担当。
  • 支援企業: セイコー電機(製造協力)、双日九州(販売ルート)が加わり、供給網を完結させています。

2. 公開された次世代建機のスペック

CES 2026では、全固体電池を搭載した2台の電動建機が披露されました。従来の液系リチウムイオン電池と比較して、劇的な性能向上が見込まれています。

項目超小型電動建機「MSD700」自走式砕石機「NE100HBJ」
稼働時間の向上2時間 → 3.7時間4時間 → 10時間(破砕時)
充電時間の短縮27分(0.45時間)14分(0.24時間)
主な特徴屋内や地下、極低温下の作業に最適排ガスゼロで毎時15〜50トンの破砕

3. 技術的ブレイクスルー:24Vモジュールの信頼性

開発されたモジュール(SN-10セルを7個統合)は、エネルギー容量 2,671Wh を実現。

  • 耐振性: 振動の激しい工事現場でも安定して動作する堅牢な設計。
  • 究極の安全性: ProLogium独自の「アクティブセーフティメカニズム(ASM)」により、衝突や損傷時でも熱暴走を遮断し、発火を防ぎます。

💡 関連情報:建機市場における全固体電池の重要性

なぜ「建機」に全固体電池が求められているのか、その背景を整理します。

  • 過酷な環境下での信頼性:工事現場は、極端な低温(北国や冬期)や高温、激しい振動、不意の衝撃にさらされます。全固体電池は温度耐性が高く、電解液漏れがないため、これまでのリチウムイオン電池では困難だった環境でも安定した稼働が可能です。
  • 屋内・地下工事の最適解:都市部のビル屋内や地下工事では、排ガスの出るエンジン式は使えず、火災リスクのある電池も敬遠されます。「不燃性」の全固体電池は、換気が制限される閉鎖空間での作業を安全に一変させます。
  • 九州電力が参入する意義:電力会社である九州電力が電池モジュール開発に深く関与している点は注目に値します。これは単なる資材調達ではなく、蓄電技術をコアコンピタンスとして、地域の産業構造(製造・建設)のグリーン化を主導しようとする戦略的な動きといえます。

まとめ

ProLogiumと日本企業の提携は、全固体電池が「乗用車」だけでなく、より高負荷・高信頼性が求められる「重機・産業機械」の分野でも実用フェーズに入ったことを象徴しています。2026年、工事現場から排気音と火災不安が消える、新しい時代の幕開けとなります。

出典:https://www.prnewswire.com/news-releases/prologium-kyushu-electric-power-and-nakayama-iron-works-join-forces-to-pioneer-a-new-era-in-construction-machinery-302654370.html

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