三菱ケミカル、米英の電解液製造拠点を売却 Green E Origin社に譲渡

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三菱ケミカル株式会社(MCC)は12日、リチウムイオン電池(LiB)用電解液の米国および英国の製造拠点を、ルクセンブルクの新興電池材料企業であるGreen E Origin SARL(グリーン・イー・オリジン社)へ譲渡する最終契約を締結したと発表した。

今回の事業譲渡は、EV市場の成長鈍化に伴う採算悪化と、同社グループが進める化学事業の構造改革の一環。MCCは自社での設備投資を伴う生産体制を縮小し、今後は技術供与やライセンス提供を強化する戦略へと転換する。これにより、同グループの電解液のグローバル生産能力は約4割減少する見通しだ。

譲渡対象となるのは、米国テネシー州メンフィスのMitsubishi Chemical America Inc.と、英国ダラム州ストックトンオンティーズのMitsubishi Chemical UK Ltd.の製造事業。譲渡は関係当局の承認を経て、2026年3月31日に完了する予定。売却額は非公表だが、2026年3月期の業績への影響は軽微とされている。

譲渡の背景と戦略的な目的

1. 新たな事業モデルへの転換

MCCグループはこれまで、世界4カ国に製造拠点を持ち、独自の添加剤技術による高い出力性、優れた耐久性、高い安全性を持つ電解液を、車載用途を中心に展開してきた。しかし、今般の譲渡により、欧米市場においては、製造・販売を担うパートナーであるGreen E Origin社との戦略的連携を通じた事業展開へと転換し、中長期の市場拡大に対応する新たなビジネスモデルを構築する。

2. EV市場の減速と構造改革の加速

今回の拠点売却は、EV市場の成長速度の鈍化に伴う採算性の悪化が背景にある。需要見合いで生産能力の増強を進めてきたが、設備の増強計画はすでに延期されていた。

MCCグループは化学系事業の構造改革を進めており、売上収益ベースで約4,000億円相当の事業の売却や撤退を進めている。電解液事業も例外ではなく、今後は自社設備を増やすよりも、中国の寧徳時代新能源科技(CATL)などへのライセンス供与実績があるように、技術供与を伴う展開に注力する。

3. 譲渡対象事業の概要

拠点企業所在地
Mitsubishi Chemical America Inc.米国 テネシー州 メンフィス
Mitsubishi Chemical UK Ltd.英国 ダラム州 ストックトンオンティーズ

譲渡先(Green E Origin SARL)の概要

項目詳細
会社名Green E Origin SARL
本社所在地ルクセンブルク
創業者・CEOTony Ma(馬 美朋)
設立2023年6月
事業内容電解液を含む電池材料事業など

出典:https://www.mcgc.com/news_release/02495.html

三菱ケミG、EV向け電解液の米英拠点売却 生産能力4割減 - 日本経済新聞
三菱ケミカルグループは12日、電気自動車(EV)の電池に使われる電解液の米英の製造拠点を売却すると発表した。生産能力は4割減となる。売却額は非開示だが2026年3月期の業績への影響は軽微で織り込み済

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