インドのバンガロールに拠点を置くスタートアップ企業、Enectron Energy Storage Systems Private Limitedは、公益事業規模および商業・産業(C&I)用途向けに設計された新しい**バッテリーエネルギー貯蔵システム(BESS)**製品ラインの発売を発表しました。この取り組みは、インドの再生可能エネルギー導入目標達成に向けた重要な一歩となります。
📰 発表のハイライト
- 製品: 公益事業(ユーティリティスケール)およびC&I(商業・産業)アプリケーション向けBESS。
- 特徴: 安全性、パフォーマンス、柔軟性を兼ね備えた設計。先進的なリチウムベースモジュールとスマート制御システムを採用し、太陽光・風力・系統電力とのシームレスな統合を実現。
- スケーラビリティ: 小規模な産業用ユニットから、データセンター、マイクログリッド向けの数メガワット規模の設備まで拡張可能。
- CEOのコメント(ヴェドビアス・V氏): インド政府の「2030年までに再生可能エネルギー500GW導入」目標を達成するには、電力網がクリーン電力を完全に吸収するために貯蔵システムが不可欠であると指摘。「拡張性、銀行融資の可否、気候にプラスの影響を与えるシステムを導入し、再生可能エネルギーを真に24時間供給可能にする」ことが目標。
- 今後の展開: グローバルOEMパートナーと共同開発し、国際基準を満たしながらコスト効率を維持。今後数年間でインド全土に10GWhを超える蓄電容量を展開するため、EPC企業やIPP(独立系発電事業者)、産業顧客と連携中。
- 経営陣: 再生可能エネルギー、電力インフラ、市場成長の分野で40年以上の経験を結集。
🇮🇳 関連情報:インドにおけるBESSの重要性と市場動向
Enectronの発表は、インドの国家的なエネルギー戦略と一致しています。インドにおけるBESSの現状と政策環境は以下の通りです。
- 再生可能エネルギーの統合: インド政府は2030年までに500GWの再生可能エネルギー導入を目標としていますが、太陽光や風力は間欠性があるため、電力網の安定化には大規模なエネルギー貯蔵が不可欠です。BESSは、この「野心と実行を繋ぐ架け橋」として位置づけられています。
- 政策目標と市場の拡大:
- インド電力省は、2032年までにバッテリー貯蔵目標を当初の47GWから74GWに引き上げました。
- すでに約60GWhの貯蔵が入札または落札されており、2028年度までに31GWhのスタンドアロンBESSが稼働すると予測されています。
- 太陽光発電の入札に対して、発電容量の**10%**にあたるエネルギー貯蔵システムの導入を義務付ける動きも出てきています(今後の政策調整で比率が引き上げられる可能性あり)。
- BESSプロジェクトへの**実現可能性ギャップ資金(VGF)**の拡大など、政府による政策的支援も強化されています。
- 経済性の改善: EVバッテリーの供給過剰と原材料コストの低下により、BESSのグローバルターンキーコストは急速に改善しています。これにより、BESSは商業的にも明確な実現可能性を持つようになり、インドの入札価格も大幅に下落しています。
- 国際的注目: インドは世界のエネルギー貯蔵市場をリードすると予想されており、国際エネルギー機関(IEA)によると、2040年までに世界の定置型エネルギーストレージ用バッテリー導入量の**35%**をインドが占める可能性があります。


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