2026年1月13日、ボルボ・カーズは次世代バッテリー製造子会社であるNOVO Energy ABの事業を一時停止し、残る全従業員75名を解雇すると発表しました。
決定のポイント
- 事業の現状: 新たな技術パートナーが見つかるまで、当初の計画通りに事業を継続することが不可能と判断。
- 人員削減: 労働組合およびスウェーデン労働市場当局(Arbetsf rmedlingen)に通知済み。
- 今後の展望: ヨーテボリ地域でのバッテリー生産という長期目標は維持するが、再開時期や組織構造は未定。
関連情報:なぜ事業停止に至ったのか?
この事態の背景には、かつての共同設立パートナーであったNorthvolt(ノースボルト)の破綻が深く関わっています。
1. パートナー企業「Northvolt」の経営破綻
NOVO Energyは元々、ボルボ・カーズとスウェーデンの電池大手Northvoltの合弁会社として2021年に設立されました。しかし、以下の経緯で計画が暗礁に乗り上げました。
- 2025年3月: Northvoltが多額の負債を抱え破産を申請。欧州の「電池自立」の象徴だった同社の崩壊は、業界に大きな衝撃を与えました。
- 独占所有権の取得: パートナーを失ったボルボ・カーズは、2025年中にNorthvoltが保有していたNOVO Energyの全株式を取得し、完全子会社化しました。
2. 難航する「技術パートナー」探し
ボルボは独自のバッテリー生産を目指していましたが、セル製造の技術基盤をNorthvoltに依存していたため、代替となるパートナーが不可欠でした。
- 1年にわたる探索: ボルボは過去1年間、世界中のバッテリーメーカーを対象に新たな提携先を探してきましたが、2026年1月現在、合意に至った企業はありません。
- 市場環境の変化: 欧州でのEV需要の伸び悩みや、安価な中国製バッテリーとの競争激化が、新たなパートナー確保を難しくしている要因の一つと見られています。
3. 工場の現状
スウェーデン・ヨーテボリに建設中だったギガファクトリー(年間生産能力 50 GWh 計画)は、建物自体はほぼ完成しており、現在は天候による劣化を防ぐための保護措置が取られています。この施設が今後、他用途に転用されるのか、あるいは売却されるのかも注目の焦点となっています。
まとめ
ボルボ・カーズにとって、NOVO Energyの「冬眠」状態への移行は、自前でのバッテリー供給網構築という野心的な計画が大きな壁にぶつかったことを意味します。解雇された75名は、すでに2025年に行われた大規模な人員削減(約150名)に続くものであり、実質的に組織としての活動は停止した形となります。
出典:https://www.novoenergy.se/volvo-cars-announces-an-operational-pause-in-novo-energy


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