シリコンアノードプラットフォームを採用した次世代リチウムイオン電池のリーダーであるAmprius Technologies, Inc.は、ノキア・ドローン・ネットワークスが次世代ドローンシステムの電源として、同社のSiCore®セルを選定したことを発表しました。この統合により、ノキアのドローン・イン・ア・ボックス・ソリューションは、産業検査、監視、公共安全、緊急対応などのミッションクリティカルな運用において、世界最高水準の性能と信頼性を獲得します。
✨ 提携の要点と技術的メリット
| 項目 | 詳細 | Amprius SiCore®の貢献 |
| 採用製品 | Amprius SiCore®セル | 徹底的な品質評価と試験を経て選定。 |
| 性能向上 | 飛行時間と運用範囲の大幅拡大、ペイロードの汎用性向上。 | 軽量設計と高いエネルギー密度により、耐久性やシステムの信頼性を損なうことなく性能を向上。 |
| 電力供給 | 離陸時のバースト電力と、長時間飛行に必要な持続的なエネルギーを供給。 | 障害物回避、帰還、安全上重要なサブシステムへの安定した電力供給を確保。 |
| ペイロードサポート | LiDARセンサー、サーマルイメージングシステム、5G通信モジュールなどの高度なペイロードをサポート。 | 高いエネルギー密度により、より複雑で多くの機材を搭載したミッションが可能に。 |
| ノキアのソリューション | 最新リリースは、迅速な導入と大規模利用を想定した「ドローン・イン・ア・ボックス」ソリューション。 | プラットフォームの超長距離(XLR)機能とSiCore®セルを組み合わせ、自動操縦ドローンフリートの運用範囲を拡大。 |
| 運用分野 | 公共安全、産業監視、緊急対応など、ミッションクリティカルな航空運用。 | 安全性の向上、ダウンタイムの最小化、ミッション価値の向上に貢献。 |
🔬 Amprius SiCore® バッテリーの技術的優位性
Amprius Technologiesは、高性能リチウムイオン電池の分野で知られており、その優位性は**シリコンアノード(負極)**技術にあります。
| 技術的特長 | 説明 |
| シリコンアノード | 従来のグラファイト(黒鉛)負極に代わりシリコンを使用。シリコンはグラファイトの理論値の約10倍のリチウムイオンを蓄える能力がある。 |
| 高エネルギー密度 | 市販用セルで最大450 Wh/kgおよび1,150 Wh/Lの容量を提供(第三者機関検証では500 Wh/kgおよび1,300 Wh/L)。これは、一般的な高性能リチウムイオン電池を大きく上回る。 |
| 高出力 | 離陸や急な機動に必要な瞬間的なバースト電力を供給可能。 |
ノキアのトーマス・エダー氏(組み込みワイヤレスソリューション責任者)は、「Ampriusのバッテリーは、当社のドローンの性能を大幅に向上させる」と述べ、ミッション範囲の拡大とペイロードの汎用性向上に期待を示しています。
🌐 関連情報:5Gドローンとバッテリーの重要性
1. 5Gとドローン・イン・ア・ボックスの融合
ノキアのドローンシステムは、5G接続とオープンアーキテクチャを組み合わせることで、安全かつ長距離の**目視外飛行(BVLOS: Beyond Visual Line of Sight)**ミッションをサポートします。
- 5Gの役割: 5Gの高速・大容量・低遅延通信は、遠隔地からの高解像度映像のリアルタイム伝送や、フリート(機体群)の自律的な制御を可能にし、ドローンの産業利用を大きく拡大させます。
- ドローン・イン・ア・ボックス: ドローンを格納し、充電、自己診断、自動離着陸までを自動で行う地上ステーションのことで、このソリューションは迅速な導入と大規模な運用を可能にします。
2. 航空分野におけるエネルギー密度の決定的な重要性
航空分野、特にドローン(UAV)やeVTOL(電動垂直離着陸機)のような電動モビリティにとって、重量は航続距離とペイロード(積載量)に直結する最も重要な要素です。
- エネルギー密度(Wh/kg)の向上: バッテリーのエネルギー密度が高ければ高いほど、より軽いバッテリーでより長時間飛行できるか、あるいは同じ重さでより重いセンサーや貨物を運ぶことができます。
- 課題解決: Ampriusの技術は、ドローンが「より長時間の運用、より多くの荷物の輸送、そしてかつては非現実的と思われていた条件下での運用」を可能にし、電動モビリティの次世代を創造する鍵となります。
この提携は、次世代ドローン市場における高性能バッテリーの基準を確立し、ドローンの産業利用の可能性をさらに広げるものです。


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