韓国のバッテリー材メーカーであるエコプロ(EcoPro)が、ハンガリーのデブレツェン(Debrecen)に正極材工場を完成させ、商業生産を開始しました。これは、韓国のバッテリー素材企業としては初めての欧州生産拠点となります。
この新工場は、急速に変化する欧州の電気自動車(EV)市場への対応と、グローバルサプライチェーンにおける競争力強化を目的としています。
📅 主要情報と関連情報
| 項目 | 詳細 | 関連情報/背景 |
| イベント | ハンガリー・デブレツェン正極材工場 竣工式 | **2025年11月29日(金)**に開催(報道発表は11月30日) |
| 拠点所在地 | ハンガリー、デブレツェン | サムスンSDI、SKオン、CATL、BMWなど主要企業が集積する欧州の主要バッテリーハブ |
| 建設期間 | 着工からわずか3年で完成 | ハンガリー投資促進庁(HIPA)の迅速なワンストップ支援があったため |
| 工場規模 | 敷地面積 44万平方メートルの複合施設 | EcoPro BM、EcoPro Innovation、EcoPro APの3社が入居し、素材の垂直統合を目指す |
| 生産能力 | * 正極材:年間5万4,000トン(EV約60万台分) | 将来の拡張で年間10万8,000トンに達する見込み |
| 生産計画 | * 来年から高ニッケル NCA および NCM 正極材料を量産開始予定。 | * 顧客の需要に応じて、ミッドニッケル、LFP(リン酸鉄リチウム)製品への拡張も計画。 |
| 商業生産 | 商業生産を開始 | 関連報道によると、EcoPro BMは2026年4月から正極材工場の量産を開始する計画。同年12月末までに試運転を完了予定。 |
| 競争力 | * EU域内での生産による地域サプライチェーンへの迅速な対応 | * **EUの重要原材料法(CRM)や英・EU貿易協力協定(TCA)**といった欧州規制に対応。韓国系正極サプライヤーとして初の域内生産者となる。 |
| コスト戦略 | * インドネシアの精錬所投資から調達した低コストニッケルの使用 | * 高度な自動化技術を適用し、コスト競争力を確保する計画。 |
| ローカライズ | * 現地雇用の拡大 | * 近隣の技術学校や職業センターとの研修パートナーシップ、産学協力プログラムを構築し、採用連携を進める。 |
👥 竣工式参加者(主要な出席者)
- エコプロ側: イ・ドンチェ創業者、ソン・ホジュンCEO(エコプロ)、チェ・ムンホCEO(エコプロBM)
- 顧客・協力企業: SKオンのイ・ソクヒCEO、GEMのワン・ミン副会長、その他顧客企業の役員
- 地元当局: ハンガリー投資誘致庁のイシュトヴァン・ジュ長官
💬 創業者のコメント
エコプロ創業者のイ・ドンチェ氏は、「これは韓国の正極材メーカーが欧州に建設した初の生産拠点であり、ハンガリーの迅速なワンストップ支援のおかげで、着工からわずか3年で完成しました」と述べ、この工場が「エコプロとこの地域にとって新たな始まりとなるでしょう」と、欧州市場での存在感強化への意気込みを示しました。
📈 市場への影響
ハンガリー工場の竣工は、エコプログループの業績期待を高め、報道後には親会社であるエコプロBMの株価が上昇する反応が見られました。これは、欧州規制への対応力と、現地市場を積極的に攻略する計画が市場の投資心理を強めたためと考えられます。
この戦略的な欧州進出により、エコプロは新たな顧客獲得とグローバル展開を一層強化していくことになります。


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